高齢者の楽しみの1つは「食事の時間」になりますが、お年寄りならではの問題もあります。
人は加齢と共に、食べ物や飲み物が喉の奥に「引っかかったり」することが多くなるんですよね。
さらには、べ物や飲み物が「飲み込みにくくなる」のも高齢者の特徴ですね。
どんなに好きなお食事でも、「引っかかったり・飲み込めなかったりするかも!」と、不安に思うと美味しくいただけません。
しかし、せっかくなので「美味しく安全に食事がしたい」ですよね。
そこで、ぜひ取り組みたいのが「口腔体操」になります。
それでは最初に、「口腔体操の目的とは?」から確認していきましょう!

介護経験20年で現役ケアマネジャーの、「よちる」がシンプルに解説しますね!
【よちる・保有資格】
- ケアマネジャー
- 介護福祉士
口腔体操の目的とは?
口腔体操の大きな目的は、高齢者になると弱っていく「飲み込む力が低下するのを予防」することになります。
飲み込む力を回復させる方法としては以下があります。
- 頬・舌・喉などの準備体操
- 顔や首の筋肉の緊張をほぐす
- 口の周りの筋肉をマッサージして刺激を与える
上記を行うことによって、「唾液」が出やすくなります。
唾液は、飲み込みを手伝う働きもするんですよ!
口腔体操の効果
口腔体操の効果は色々ありますが、代表的なのは以下になります。
- 味覚がはっきりする
- 滑舌が良くなる
- 安全に食事ができる
- 誤嚥性肺炎予防
長期的に取り組むことで「飲み込む力が低下」を予防できる
誤嚥性肺炎とは、食べ物などが「間違って肺に入り込む」ことによって引き起こされる肺炎のことですね。

実は、誤嚥性肺炎で亡くなる高齢者は少なくありません。
高齢者向け口腔体操の流れ
高齢者向け口腔体操の流れは以下になります。
- 深呼吸
- 首のストレッチ
- 肩の体操
- 頬の体操
- 舌の体操
- 発声
実は、食事をするという行為は「口だけ」ではなく肩・首・腕なども使ってるんですよ!
それでは、口腔体操の流れを具体的に見ていきましょう!
深呼吸
最初は、深呼吸から始めましょう。鼻から大きく吸って、口からゆっくり吐いて下さい。
首のストレッチ
次は、首のストレッチです。首を前後左右に数回ずつ倒して、その後に首をゆっくり回します。
早く回すと、目が回ったり首の筋が痛くなったりするので「ゆっくり回す」ことを心がけて下さいね。
肩の体操
肩を上げたり下げたりします。その後は、肩をゆっくり回します。
頬の体操
ほっぺを膨らませたり、すぼめたりします。
指で頬を軽くグリグリとしたら、さらに効果的ですね!
舌の体操
舌を「あっかんべー」の時のように下や上に向けます。その後は、口の左右の端に舌をつけます。
発声
口を大きく開けて、はっきりと「あ・い・う・え・お」や「パ・タ・カ・ラ」と発音します。
口腔体操は楽しみながら継続して行うことで効果を実感できますね。

自分のお口で好きなものを食べることで、「生きる意欲が湧いてくる」のも効果の1つですね!