楽しい飲み会の最中に、
が、いたら怖くなりますよね。
「ヤバイ!急性アルコール中毒じゃないの?」と、驚いてしまいます。
急性アルコール中毒とは、「短時間の内に多量のお酒」を飲んだ際におこる中毒症状になります。
豊川市薬剤師会では、こう言っています。
短時間に多量のアルコールを摂取することによりアルコール血中濃度が上がり生じる中毒のことです
(引用:豊川市薬剤師会「急性アルコール中毒」より)

落ち着いた後に、今回の原因をじっくりと反省して下さいね。じゃないと、2度とお酒が飲めなくなっちゃいますよ!
急性アルコール中毒の症状
急性アルコール中毒の主な症状は下記の6つになります。

それでは、急性アルコール中毒の症状を具体的に確認していきましょう。
嘔吐(吐き気)
アルコールが急激に体内に吸収されることにより、身体が拒否反応をみせます。
それが「嘔吐(吐き気)」になります。

意識がない人を無理やり吐かすと、「嘔吐物が喉に詰まって窒息死」の危険があるから要注意です。
さらには自分で無理やり吐くというのも好ましくないです。
自然に吐き気がきたときは、嘔吐物による「窒息を防ぐため横向き」に寝かせてください。
寒気や低体温
適度なアルコール摂取は、血管を膨張させて血流の促進になります。
ですので、お酒飲むと顔がホンノリと赤くなる人が多いですよね。
しかし、大量にアルコールを体内に入れると、神経の麻痺によって血流が滞ります。
それによって寒気や低体温が引き起こされます。

タオルケットや毛布などをかけて「体温を保てる」ようにしてあげてください。
歩行困難
自分で立ち上がれはしますが、非常に危なっかしい歩行です。
「千鳥足」と呼ばれる酔っぱらいの典型的な行動になります。
そして、この千鳥足が様々な問題を引き起こします。
上記の他にも、信じられないケースも考えられます。
酔っ払って気持ちがかなり大きくなってるので本当に無茶をしますよね。
しかし、身体が意識についていかないので「非常に危険な目に合う可能性」が高いです。
実はこれだけで終わればまだマシですよね。歩行困難は、さらに大きな問題を引き起こします。
それが「喧嘩やトラブルに巻き込まれる」ことです。
なんせフラフラ歩いてるもんですから、いろんな人や物にぶつかります。

当然ですが「待ってました」状態の人も中にはいます。泥酔状態ですので、好き放題やられて「命の危険すら感じる」ことになります。
ろれつが回らない
大量飲酒により、アルコールが脳や運動神経を麻痺されるのでまともに喋れなくなります。
ろれつが回らなくなると黄色信号ですね。

ちなみに、飲み会の度にろれつが回らなくなると、「この人は酒癖が悪い!」と、かなり嫌われるので注意して下さい!
呼吸回数の減少
急性アルコール中毒でもかなり危険な状態なのが、「呼吸回数の減少」になります。
大量にアルコールを摂取することにより、脳の機能や身体の機能が麻痺状態になるのです。
「1分間の呼吸が7回以下」なら早急に救急車を呼んだほうがいいですね。
この状態はかなり危険な状態です。
昏睡状態
このような昏睡状態のときは、
「迷うことなく救急車」を呼んでください。

かなり重い急性アルコール中毒の可能性が高いです。
対処法の基本は「回復体位」
急性アルコール中毒の対処法で、何よりも大事なことは「仰向けは絶対にダメ」です。
仰向けだと、嘔吐した物が「喉に詰まって窒息」する可能性があるからですね。

まずは、「回復体位」をとって下さい。
回復体位とは、「意識がもうろうとなってる人」の安全を配慮した姿勢のことになります。
回復体位
回復体位は、以下のような姿勢になります。
(引用:政府広報オンライン「暮らしに役立つ情報」より)
- 横向きに寝かせる
- 下あごを前に出して気道確保
- 両肘を曲げる
- 上側にある手の甲を顔の下に差し込む
- 上側の足を曲げて後方に倒れるの防ぐ
救急車の手配をするかの判断
救急車を「呼ぶ・呼ばない」で迷ったら、
「#7119(救急相談センター)」に電話をして判断を仰いでください。
(引用:東京都消防庁「急性アルコール中毒」より」
※#7119が「まだ対応していない地域」もあります。
直ちに救急車を呼んだ方がよいケース
ただし、以下の場合は「スグに救急車を手配」して下さい。
お酒を飲んで次のような症状になったときは、命にかかわるおそれがあります。すぐに119番に通報して救急車を呼んでください。
(引用:政府広報オンライン「暮らしに役立つ情報」より)
- 意識がない。ゆすっても、呼びかけても反応しない
- 全身が冷えきっている
- 呼吸がおかしい
- 大量の血や、食べ物を吐いている
- 倒れて口から泡を吹いている
見守り処置をするときの注意点
それでは次に、救急車を呼ばなかったときの「見守り処置をするときの注意点」を解説します。
誰かが見守る
何が起こるか分からないので、「絶対に1人にしたはダメ」ですね。
低体温症
急性アルコール中毒症状の1つとして「寒気・低体温」があげられます。
それを防ぐために「衣服や毛布」などをかけてあげてください。
衣服をゆるめる
「寒気・低体温」が発生する要因として、血行の滞りがあります。
※アルコールが身体や末梢神経麻痺させて血行不順となる
身体が締め付けられると血行がさらに滞るので、できるだけ「衣服をゆるめて」あげてください。
無理やり吐かせない
ついやりたくなるのが、「吐かせる」ことです。しかし、時すでに遅しです。
自然に吐くのは、「さらなる酔いを防止」する観点から問題はありません。
しかし、無理やり吐かせるのは「窒息死の可能性」があるのでやめてください!
水分補給
飲めるようなら、水分補給をしてあげてください(無理やり飲ませてはダメですよ!)。
水やお茶などの水分で体内のアルコール濃度を薄めていきましょう。
スポーツドリンクも効果的ですね。
といっても即効性はないですからね。効果は数時間後に現れてきます。
急性アルコール中毒の治療
急性アルコール中毒の治療は、主に「点滴と胃洗浄」になります。
医療専門サイトには、このように書かれています。
脱水状態となるため大量の点滴をおこなったり、低血糖がみられる場合には、それに応じた治療をおこなったりします。吐物を減らすために鼻から胃管という管を胃まで挿入して胃の内容物を吸引除去することもあります。
(引用: MedicalNote「急性アルコール中毒」より」
急性アルコール中毒の治療費は、保険ありでも「1~3万円」が目安だと思います。

あくまでも、私の体験からの判断になりますよ!
命を落とす危険性もあるから安いもん
当然ですが、「処置内容や搬送時間」などによって治療費には異なりますけどね。
友人が急性アルコール中毒で搬送されて、次の日に迎えに行った時。
お金の持ち合わせがなく、私が建て替えたことがあります。
そのときは「高いなあ」と思ってましたが、今ではその理由も理解できますね。
いろんな検査をしてくれたみたいですからね。

さらに言うと、「命を落とす危険性」もあるんですから、それでも安いもんですよね。
病院に搬送された後の流れ
それでは次に、「急性アルコール中毒で病院に搬送された後の流れ」を見ていきましょう!
点滴
病院に搬送されて、最初に行う治療は点滴です。
現代医学では、アルコールを急激に分解する方法はないんだそうです。
ですので、体内から「自然にアルコールが抜けるのを待つ」ことになります。
そのために点滴をして、体内の「血中アルコール濃度」を徐々に下げていきます。
アルコールは分解の過程において水分を奪っていくので、点滴は体内の水分を補う効果も期待できます。
胃洗浄
重度な状態の急性アルコール患者には、「胃洗浄」を行うこともあるそうです。
胃の中に生理食塩水を入れて、その食塩水を胃から出します。

胃を洗浄だなんて、「考えるだけで怖い」ですよね。
急性アルコール中毒で死亡することも
一般的な人の中には、急性アルコール中毒の状態を見て、

飲み過ぎ、飲み過ぎ、明日になれば酔いも覚めるよ!
と、安易に考えてる人がいます。
私も昔はそう思ってましが、その考えは「本当に危険」ですね。
実は、急性アルコール中毒は対処や治療を間違えると、「死亡するケース」もあるからです。
死亡の一歩手前になる人も多い
実際に、急性アルコール中毒が原因で、「死亡の一歩手前」になる人も数多くいます。
東京都消防庁のWEBサイトには、このように書かれています。
アルコールは、摂取量によっては死亡することもあります。たかがお酒、されどお酒です。昨年は、46人の方が重症(生命の危険が強いと認められるもの)以上でした。
(引用:東京都消防庁「急性アルコール中毒」より)

お酒の飲み過ぎは、「死亡者がでる可能性のある行為」と言うことを肝に銘じておいて下さい。
救急活動の傾向
それでは次に、急性アルコール中毒が原因の「「救急活動の傾向」を見ていきましょう。
救急搬送人員の推移
過去5年間に、急性アルコール中毒が原因で「救急搬送された人数」が以下になります。
※東京消防庁管内での発生人数
男性 女性 合計 平成22年 7,455人 4,296人 11,751人 平成23年 7,507人 4,154人 11,661人 平成24年 7,685人 4,291人 11,976人 平成25年 8,443人 4,517人 12,960人 平成26年 9,307人 4,996人 14,303人 (引用:東京都消防庁「急性アルコール中毒」より)

毎年、搬送件数が増加しているのが特徴的ですね。
女性の急性アルコール中毒も多い
さらには、「女性の急性アルコール中毒者」も意外に多いんです。
「急性アルコール中毒者で意識を失ってるのは男性が多いような?」と、イメージする人は少なくありません。
しかし、実は女性も「30%ぐらいの割合」をしめてるんですよね。

女性の方が急性アルコール中毒になると、身体の危険性も出てきます。ですので、本当に気を付けて下さいね!
急性アルコール中毒の後遺症
急性アルコール中毒になると、人は少なからず反省します。
ただし、チョットやそっとの反省だと、「また繰り返す可能性」がありますよね。
実は、急性アルコール中毒になったからと言って「必ず残る後遺症」はないようです。

ただし、1つだけ「可能性が残る後遺症」があります。それが、「高次脳機能障害」になります。
アルコール中毒 → 高次脳機能障害の理由
高次脳機能障害を引き起こす疾患の1つに、「アルコール中毒」があるんですよね。
東京都医師会では、こう言っています。
高次脳機能障害は、脳血管障害はもとより、頭部外傷、感染症、中毒疾患(アルコール中毒・薬物中毒)などのさまざまな疾患から引き起こされる。
(引用:東京都医師会「高次脳機能障害について」より)

アルコール中毒 → 高次脳機能障害の理由は分かったけど、そもそも高次脳機能障害って何?
高次脳機能障害とは?
高次脳機能障害とは、脳が部分的に損傷して「言語・記憶などの機能」に障害が起こった状態を言います。
主な障害は下記の4種類になります。
記憶障害
記憶障害の特徴は、「新しいできごとを覚えられない」になります。
さらには、物の置き場所を忘れたり、同じことを何度も繰り返して質問したりもします。
注意障害
注意障害の特徴は、「気が散りやすい」になります。
ボンヤリしていてミスが多く、2つの事を同時にしようとすると混乱します。
遂行機能障害
遂行機能障害の特徴は、「人に指示してもらわないと何もできない。」になります。
計画を自分で立てて実行することができなく、行動に必要な時間の見当もつけられません。
社会的行動障害
社会的行動障害の特徴は、「感情のコントロールができない」になります。
自己中心的になったり、思い通りにならないと大声を出したりもします。
治療の後に大事なこと!
急性アルコール中毒になるような飲み方を続けると、高確率でコチラ側に来ることになりますよ。
コチラ側とは、私のような「重度のアルコール依存症」ですね。
だから、私は2度とお酒が飲めないんですよ(笑)

あなたや、あなたの友人は、「なぜ、急性アルコール中毒」になったんですか?一歩間違えば生命に関わります。
賠償金を支払うケースもある
最近では、「一気飲みの強要」などは刑法に問われることもありますよ。
人の命はお金には変えられませんが、「多大な賠償金を支払ったケース」もあるそうです。
「お酒は楽しく飲むのが1番だよ!」と、アルコール依存症の私が言います。
アルコール依存症だからこそ分かる「お酒を飲めるありがたさ」ってあるんですよね。
お酒が飲めるありがたさ
先程も言いましたが、私はもう2度とお酒は飲めないんですよ。
旅行に行ったときなどは「少し飲めたらな」と思うことは今でも多々あります。
しかし、私はアルコール依存症だから飲んだらダメなんですね。

起こったことは、もう取り戻せません。しかし、これからの行動は変えることができますからね!
急性アルコール中毒になるまで飲んだ理由
ところで、今この記事を読んでるあなたは、
のどちらでしょうか?

いずれにせよ、「急性アルコール中毒になるまで飲んだ」ことが大問題です。
飲まされたなら
飲まされて急性アルコール中毒になった人は、今後はそのような飲み会には「2度と参加しない」こと。
そんな飲み方を続けてると、いずれ「大きな問題」が降りかかることが明白だからですね。

あなたの命は、あなたが守らないといけませんよ!
自分で飲んだなら
自分で飲んで急性アルコール中毒になった人は、「アルコール依存症」に近いです。
これからのお酒の飲み方について「真剣に考えた方がいい」と、アルコール依存症の私が断言します。
「急性アルコール中毒の悲劇」が起こった理由をもう一度考えて下さい。

失敗を次の教訓に活かせば、今回の体験は「あなたの宝」なりますよ。