お酒との問題が深刻化してきたとき、人は断酒会について意識しはじめます。
断酒会とは、皆んなで助け合って「お酒を断ち切りましょう!」という会になります。
〇〇会と聞くと、何やら怪しい雰囲気を感じますが、それはとんでもない間違いです。
断酒会に参加しているのは、当然ですが「お酒との付き合いに問題のある人やその家族の方」です。

ですので、この世の中で「あなたの悩みを一番理解してくれる人たちの集まり」とも言えるんですよね。
お酒の飲み方に問題のある人の集まりなので、親近感が湧くと思いますよ。
ですので、まずは「一度だけでも参加してみる」ことをおすすめします。
断酒会の雰囲気があわなかったら、次は行かなくていいだけですからね。
実は、断酒会には「数多くのメリットがある」からですね(詳しくは後述)。
それでは最初に、「断酒会とは、どんな目的の集まりなの?」から確認していきましょう!

この記事は、お酒を断って10年の「まさじろ」が書いています。アルコール依存症を克服した私の体験談を基にしているので、安心して読み進めてくださいね!
【まさじろの願い】
- お酒がまだ飲める人は、これからは上手に飲みましょう!
- もう、お酒が飲めない人は、私と一緒にお酒なし人生を楽しみましょう!
※お酒の悩みがなくなると、人生は10倍楽しくなりますよ!
断酒会とは、どんな目的の集まりなの?
全日本断酒連盟では、「断酒会とは?」を以下のように説明しています。
断酒会とは、1958年に誕生した酒害者による、酒害者のための自助組織です。
(引用:全日本断酒連盟「断酒会とは」より)
西暦だとピーンとこないと思うので、「1958年=昭和33年」です。
昭和33年というと、日本の高度経済成長の真っただ中になりますね。

日本が豊かになるにつれて、「お酒の問題も顕著」になってきたんでしょうね。
断酒会の特徴
そんな断酒会の特徴が以下になります。
- 「断酒の誓い」を唱和
- 参加者の酒害体験談
断酒会が開始してすぐに「断酒の誓い」を、参加者全員で唱和します。
その後、参加者1人1人が酒害体験を話します。

断酒の誓いの後、「道半ばで逝ってしまった仲間への黙祷」を捧げる断酒会もありました。
1人じゃなく、皆んなでお酒を断つ
断酒会は、1人ではなく皆んなでお酒を断つ会です。
お酒を断っている仲間がいると、それが飲酒の歯止めになるんですよね。
1人で断酒をしていると、ついつい飲んでしまうことがあるんです。
みんなで一緒にお酒を断つと、1人よりも成功率があがるのは明白ですしね。

断酒会とは、お酒との付き合いに問題のある人たちが、断酒という目的に「一致団結して立ち向かう会」ですね。
体験談:初めてなので不安だった
断酒して10年以上の私ですが、実は数年まで断酒会に参加したことがありませんでした。
お酒を自力で断っていましたし、何よりも「よく知らない世界なので少々不安」だったんですよね。
しかし、近所の公民館で断酒会が開催されてるとの情報を見つけます。
「今更参加しても得るものはないだろうなぁ」とも思いました。

しかし、せっかくのご縁なので参加することにしました。
断酒会に参加してよかった
結論から言うと、「断酒会に参加してよかったなぁ」と心底思いましたね。
初めての世界に緊張しながら向かった私ですが、断酒会が始まると共に嬉しくなってきたんです。
その理由が、以下の「断酒会参加の3つのメリット」になります。
- アルコール依存症の仲間がここに居る
- 家族の体験談が聞ける
- お酒問題に関する知識レベルが高い

それでは次に、「断酒会参加の3つのメリット」を1つずつ確認していきましょう!
メリットその1:アルコール依存症の仲間がここに居る
断酒会参加のメリットの1つ目が、「アルコール依存症の仲間がここに居る」ですね。
お酒に関する問題は、世間一般では理解してもらうのが難しい病気の1つになります。
一例をあげると、

もう、1ヶ月もお酒を我慢したんだから、そろそろ飲んでもいいんじゃない?
なんかがあります。
「飲んでもいいんじゃない?=飲みなさいよ!」に、私なら間違いなく脳内変換します(笑)
このように、アルコール依存症者の常識は、「世間一般の常識とは大きく異なる」んですよね。
断酒会の人なら理解してくれる
断酒会では、当然ですが上記のような話にはなりません。
お酒で悩み抜いてる方々なので、「一杯の怖さ」を誰よりも理解してるからですね。
断酒会に参加して、「アルコール問題で悩んでるのは、自分だけじゃなかった」と、再確認できたのが嬉しかったです。

そうなんです、断酒会に参加してるメンバーは「私たちの最大の理解者」なんです。
メリットその2:家族の体験談が聞ける
断酒会参加のメリットの2つ目が、「家族の体験談が聞ける」ですね。
お酒の問題を抱える私たちにとって、家族の体験談はメチャクチャ貴重なんです。
アルコール依存症の本人の体験談は、ネット上に山ほど転がっています。
しかし、そのご家族の「生々しい体験談」を知る機会は少ないからです。

断酒会には、アルコール依存症で「被害にあった家族」も参加してるんですよね。
家族の体験談は身が引き締まる
そんなアルコール依存症者のご家族の方の話は、耳に痛いこと痛いこと。
聞くのを途中で放棄したくなるくらいです。
しかし、この耳を塞ぎたくなるような現実が、私たちの断酒意識を高めるんですよね。
「私が飲むと、家族に大迷惑をかけるんだな」とね。

さらには、ご主人さんが断酒体験を話し出すと、それを聞いてた奥さんがボロボロと涙をこぼします。
家族に迷惑がかかる
後で聞いたら、もう断酒して20年だそうです。
しかし、当時の記憶は鮮明に残ってるんだそうです。
その後、その奥さんが話し出します。
旦那さんに言われてイチバン頭に来たのが、「お前のために酒を辞めてやってるんだぞ!」だそうです。

個人的には、隣に居た旦那さんが少し可愛そうでした。だって、これ20年前の「断酒して3ヶ月目の話し」なんですもん(笑)
メリットその3:お酒問題に関する知識レベルが高い
断酒会参加のメリットの3つ目が、「お酒問題に関する知識レベルが高い」ですね。
参加者の目的は断酒なので、話が合うんですよね。
つまりは、断酒に関する会話をしても「あ・うんの呼吸」で会話ができます。
私が特に嬉しかった会話が、「お酒を何年断ったとしても、たった一杯で元に戻る」等がありますね。

こういうのも、断酒してる人ならではの思考ですもんね。
世間の人は知らなくて当然
世間一般の人なら、

何年も断酒を頑張ったんだから、一杯ぐらいなら大丈夫でしょ?
てなもんですもんね。
しかし、事実は違うんです。
私たちは、たった一杯で昔のアルコール浸り生活に逆戻りなんです。
こういう悪気のない言葉に引っ張られて、地獄に戻るアルコール依存症者は少なくありません。

断酒会なら、絶対に出てこない言葉の1つですね(笑)
断酒会の会費:入会金・月会費
断酒会に参加する方は、「入会金・月会費が必要」です。
会を運営するなら、部屋も借りないといけませんし、いろんな雑費も必要なりますもんね。
しかし、断酒会の会費に関しては、そこまで心配する金額ではありません。
一般的な金額といっても差し支えない会費となっています。

断酒会に参加することで、あなたが断酒できたなら「断酒会の会費や費用」は取るに足らない金額になりますよ!
断酒会の会費
断酒会の一般的な会費は以下になります。
- 入会金 :1,000円~
- 月会費 :1,000円~2,000円
- 全断連会費:3,600円(年間)
入会金とは、断酒会に入会するためのお金になります。
月会費は、断酒会に毎月支払う会費ですね。
ただし、断酒会ごとに会費は設定されているので、「あくまでも目安」だと思ってくださいね!

ちなみに、断酒会の見学は無料です。ですので、まずは見学に行って、そこで判断するといいですよ!
断酒会とAAの違い
AAとは、「アルコホーリクス・アノニマス」の略になります。
アルコホーリクス・アノニマスでは以下のように説明しています。
アルコールを飲まない生き方を手にし、それを続けていくために自由意志で参加している世界的な団体です。
(出典元:「AAとは」アルコホーリクス・アノニマス」
断酒会と同じで、AAも「一緒にお酒を克服しよう!」という会ですね。

断酒会とAAが目指す、山の頂上は同じです。登る道が異なるだけですね。
断酒会とAAの具体的な違い
断酒会とAAの、具体的な違いは以下になります。
断酒会 | AA | |
発祥 | 日本 | アメリカ |
名前 | 実名 | 匿名 |
参加 | 本人・家族 | 本人 |
会費 | 必要 | 不要 |
AAでは会費は必要ありませんが、献金(寄付金)が必要になります。
献金とは、個人個人が「自分で出せる金額を出す」って感じですね。
AAの特徴
AAの特徴は、「12のステップ」になります。
12のステップとは、AA独自の断酒プログラムになります。
12のステップの1つが以下になりますね。

上記のような12の言葉が、「AAの基本理念」になっています。
自分に合う方で断酒を続けよう!
お酒に悩む方に、

「断酒会とAAの、どちらがおすすめなの?」
と、聞かれることがあります。
これに対する答えは、「両方に参加することをおすすめしますよ!」になりますね。
断酒したい人にとっては、どちらもとっても重要な会だからですね。
合う方で断酒を続けたらいい
私たちの共通の目的は、お酒を断つことにあります。
大事なのは、断酒を継続させることです。
あなたがお酒を飲まなくなるなら、「どっちでもいい」んです(笑)

断酒会が合う方もいれば、AAが合う方もいます。どちらにも参加して、「あなたに合う方」で断酒を続けてくださいね!